詩的2

なにげにあちこち増えていきます。
石々混交です。

常時未整理です。すみません。



 
 




 

小さな流れを見つけた

ボクは そこでベッセルとコッファを洗いはじめた

雪解けの水は冷たく

ボクは石鹸も持っていなかった

少し離れたところから同じ作業をしている彼女が静かに言った

「泥は、石鹸のかわりになるのよ」

ボクは黒く冷たい泥をひとにぎりすくった

冷たい水と冷たい泥が

とれなかった汚れを洗い流した

彼女がまた言った

「でもこの季節、雨は暖かいのよ」
 

そして今、雨の中にいます。

あたりの草木を響かせる静かで細く暖かい雨です。

ボクと彼女は真っ赤になったその手を胸の位置まで上げて

いつまでも雨をうけていた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

うがい

楽しいものを見ると楽しくなります
悲しいものを見ると悲しくなります
何も見ないと不安になります

身体にぴったりの狭い部屋にいると安心と不安が同時に降りてきて
慌てて起き上がり
洗面室でうがいをしたりする
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

アオイモリ
 

森の露に濡れた

白いシャツの人々

「何からはぐれちゃったの?」

誰かの

そのスソにちょっとつかまりたい

このスソにちょっとつかまられたい

出口が欲しいの?

ううん、出口はいらない

森の出口を知りたい人っていると思いますか

一時(いっとき)でいいから立ち止まれる広さがあればいい

ふたりで立ち止まれる広さがあればいい

スソのボタンを外しておいてくれればいいんです










ハダカの貝

ウェットスーツみたいな狭い部屋
マリンナイフみたいなやさしい牙
引き裂かれて裸で放り出される

皮膚の1センチ外側は全て死の世界なのかも知れないけど
いま
氷の下を彼女がスライドしていくのが見える

ハダカの貝

彼女はなんて無防備なんだろう
彼はなんて透き通っているんだろう

怖いよね
でも
ちっとも怖くないよ
 
 
 
 
 
 
 
 
 

無題
 

力が抜けたままなにもせず、一時間ほど、横になったまま。
一時間前に電話が一本あった。
懐かしい友人からの遠距離電話だった。
仲がいい友人がまたひとり事故で死んでしまった。

数年前にも友人の訃報の電話をもらったことがあった。
その時の事故はアメリカに出張中でのことだった。
突然の弟さんからの電話だった。一番に電話をくれた。
弟さんのきちんとしたご連絡や生前の付き合いのお礼をいただいた時、
その弟さんの誠実さや健気さや無念さが私の中に入ってきて、
私はしゅしゅ〜〜っと泣いた。すると弟さんも、わわっと泣き出された。
その後は記憶がない。

泣くという気持ちは、先ずは今生き残ってる人、その人の思いに対して生まれる。

今回は、今のところ、さして泣くような気持ちはなく、
ただ、力が抜けたという感じ。

そして、やっと起き上がり、事務的に動いて、弔電をひとつ打った。
そして、文章を書いてます。気持ちの複写です。これもいたって事務的な。

林間学校のキャンプでカレーを作る時に、
「食えるやつを作ろうぜ〜」
とボクが言ったら、彼はツボだったらしく、いつまでもうけていた。

「死」とか、「笑」とかは、「生」にくっついているボタンのようなイメージが浮かぶ。
それもほとんど等価なものに感じる。変な感じです。
 
 









月の詩

詩。
難解な詩ってありますよね。
読んで、解からなくて戻り読みした時点で、すこし寂しくなります。

ぼくも詩は書きます。伝えたいから書きます。
わかりやすい詩です。
普通の文章みたいのもあるぐらいです。
それは、どなたにも伝えたいからです。

でもきっと、詩って、濾紙なんです。
これは詩を書く人は、きっとみなさん思ってることだと思ってます。
このココロ。
この心のモジュール。
これをもっている人たちだけに届け!
っていうフィルターです。

フィルターの分厚い、難解な詩。
以前にこの感覚を体験したひとだけに刺され。
ずっと前から心の中で何回も反芻していた人だけに直感できる文字の連なり。

戻り読みしなければならない時点で、がっかりします。
これはボクに感じれない”もの”だ、と絶望します。
ボク宛てじゃないなぁということです。
おそらく、”標的のひと”は戻り読みしたりしないのです。

ぼくも、そのうち書きたいです。
この世に受け手がひとりしかいないかもしれない文字の連なり。
ここから、月の墓標をねらうような、青い光速の槍。
 
 
 
 
 
 
 
 

white pray

[祈り]

白の祈りを携えて、
いっしょにとびらを開けたいね。

でも、とびらをくぐる時だけは、ボクたちはこの翼を、
少しだけたたまなくちゃならない事もあるのかもしれないね。














世紀を越えるテレ
 

大丈夫

誰だって、ひとりぼっちだよ。

そして

誰もが、ひとりぼっちじゃないよ。

いろんなことがテレくさいけどね。
 
 
 
 

●出血

なんだか、久しぶりに指を切った。

気がついたら、右手の小指の間接の内側が切れていて、血が流れていた。

(わわわ)

その直後、今度は左手の手のひら人差し指の付け根あたりを、

切ってしまった。つつ〜っと血が流れた。

(わ、また!)

両手から血が出ている映像。こんな偶然。

を、楽しんだり(?)

血と血をくっつけたり(?)
 
 

「赤い血を見てる時って、まず、なにを思いますか?」

「過去を思いますか?それとも、これからを直感しますか?」

「近づくものを感じますか?遠ざかるものを感じますか?」
 
 

自分が生きているかどうか、血が流れるかどうか、

確認したくて、切って、それを覗いちゃうの?

それが怖いひとは、自分が生きているかどうか、

他の人の血で確認しようとする未来なの?

今日も、未来の日記は、爪で書くの?
 
 
 
 
 
 

透明なネコ
 

(こつん!)

後輪のあたりで音がした
彼はバックミラーを見た

そのネコは 
交差点のまんまんなかで
後ろ足で真っ直ぐ立ち尽くし仰天していた
ソラをつかもうとする腕はひきつって
そのままエンピツみたいに倒れた

さようなら

彼はタイヤを取りかえる
暗いガレージで 
タイヤハウスの中をのぞき込む
さらに漆黒の視線があった
サスペンションにネコが首をつっていた

さようなら

その軌道に横たわっているのはニワトリの亡き骸
近づいてみるとトサカだと思っていた部分は
白いネコの切断面だった

さようなら

夏の終りに
道路には透明なネコがずらっと並んで
ボク達が通りかかると
一斉にこちらを向いて優しく哭く

自分が死んじゃっても
気がつかないぐらい優しいネコがたくさんいて
いつもボクたちを置いてきぼりにしていく

サヨウナラ
 
 
 
 
 
 
 
 

ボクたちのコトバ
 

”一度きりの人生”とか、

ほんとはどうなのか、よくわからないまま、

使いあって、

お互い目が点になったり、

次の瞬間、吹きだしたり、吹きだされたり。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

20:22
 

閉店時間が近いスーパー

単身赴任者

独身OL

外国の人

通路 軽く会釈しながら道を譲りあう

食べ物をカゴにとる

BGMもとまってる

もちろん会話はないけど

ボクはこの時間のスーパーが好きです。
 
 

※惣菜半額ですしネ!(笑)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

すかとろ
 

今日も、悪態をつく。

ワタシも、アイツも、アノコも、みんな口では、冷めたことを繰り返す。

ひとりになると、ポッとなるくせに。

顔をあわせると、大あくびしちゃう。

お互い、「どうせ」を連発しちゃう。

お互い、純粋を忌み、ニヤニヤしちゃう。

短めのトゲで武装して、無気力、無行動を提示する。

無能力であることを誇り、自分を不在にする。

オレも、アイツも、アノヒトも、アノコも、みんな口では、冷めたことを繰り返す。

他人の醜聞が好きなアノコも、このテーブルに来た。

みんなで歓迎しちゃう。

毎日、お互いを汚したい、汚れた自分をみせたい、仲間でいたい。

でも、深淵では、きれいなまま自分を守っていたい。

ヒトリになったとき、ポッとなるために。

それぞれみんながわかっているけど、

明日も同じヘラヘラすかとろ。
 
 
 
 
 
 
 
 

遠い目
 

うん、なんかいいと思う。

応援してます。

海洋を越えて、屋根を越えて、

樹状突起が受信したこと

自分への言い訳でもいいから、

船に乗りこむこと
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

(オナカ)ノチ

まいにち。
女性が殺され、コドモが殺され。
いつも犯人は男で。

明日も、その次も、その次も。
シーケンスのように同じつらなりの犯罪が続いて。
暴力とかどんどん増えて。カラダ大きいと抵抗できないし。

近イ日、男女ガ乖離シテシマウ。
”アトズサリ”デスラナイ。

もう、かなり、刷り込まれたですか。
少しづつあきらめた男女が、いま、その邦にいるの。
いつまでも、草を編むだけのやさしいままの存在でいてくれるの?
嫉妬深くて、でも優しくて。
何かの音楽にのって、優しさを見てしまうときに、泣きます。

少しだけ、ほっとして、ちょっともちます。

イッショニ、ソコニ、カエリタイデショ?
ソウハ、オモワナイノカナ。
ヤサシクナケレバ、ナニモナイ、マイニチ。
 
 
 
 
 

セックス
 

コノヒトとセックスしたら

なにが生まれるのかな?

というようなヒトとセックスしたいよね
 

知らなかったことが、

わからなかったことが、

分量とかがわかるのかな
 

死んでしまいたいぐらい

ぜんぶ捧げられること

すべての細胞が沈黙するぐらい

恥ずかしいこと
 

完全に包み込んであげるセックス

完全に包み込まれるちゃうセックス
 

指だらけのセックス

鼻だらけのセックス

道具だらけのセックス

横顔だけのセックス

喫茶店でおはなしするだけのセックス

「ばか」って言うだけのセックス

メールだけのセックス

バスルームが必要なセックス

朝が近い時のセックス
 

赤ちゃん以外のものが産まれます。

悪魔と天使がふたりがかりでつくりました。

やさしい、やさしい、マル色のタマゴ。

デモ、すごくハズカシイ。
 
 
 
 
 
 

どこも
 

夜の透明な外気を、

そのまま透きぬけてきたような、

そんな通信。

ケータイモ、イイデスネ、ナンダカ。

イマ、ドコカノ交差点ニタッテイルノ?

ナンデ、ナイテイルノ?
 
 
 
 
 
 

大黒の人
 

小さい頃。

夜、田んぼの道で、独りで立っていました。

暗闇から、大きな黒い自転車の男が、現れました。

僕は、気がつくと、田んぼに落ちていました。

男は、

「名前は?」

「名前を言ったら、引き上げてやる」

といいました。

僕は、必死になって声を出そうとしましたが、

声が出ませんでした。

男は、荷台の農薬の噴霧器のノズルを、僕の口に押し込み、

噴霧しつづけながら言いました。

「早く名前を言え!」

「早く名前を言え!」

男は、泣いていました。

僕も、顔じゅう薬液まみれになって泣いていました。
 

「なぜ名前を、言わない?!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 

洞窟から出てきた女の子
 

よく考えたら 

こんな平穏でいい時代なんて他にない

こんな自由な時代もない
 

何がそんなに息をつまらせるの

この時代をキャンセルしたら

もう何もないかもしれない

何回も何回も生まれ変わって

やっとここに辿り着いたんじゃないの?
 

目の前に無限にツールが並んでいるでしょう?

どんな使い方があるか知ってる?
 

楽器を持って

筆をとって

ボタンを外して

電源を入れて

道路を渡って
 
 

これからどんなことして遊びたい?

ネエ アソボウヨ
 

国境付近の洞窟で息を殺して生きていかないといけない

泥んこの女の子だっているのに
 
 
 
 
 
 
 
 

●サンプリング

某所。
真っ白な空間の中央の壁。
ある聖人が書いたたくさんの言葉が
一面にあって、
仰角45°ぐらいのところに見つけたテキスト。
 

心を開いて「イエス」っていってごらん

すべてを肯定してみると

答えがみつかるもんだよ
 

この壁は、
毎日ン千人の人が立ち止まったり、座ったりして、
しかも誰も声を発っすることもなく閲覧されていて。
固唾を飲みこむ音だけ聞こえそうなところで。
私も全部読んで、そのうち4つをメモに書いて持ってきちゃいました。

ア・デイ・イン・ザ・ライフ
のエンドのところのピアノの
ダダーン....
って、凶弾の響きだったの?
あの部分だけ納得いかない〜。

リバプール生まれの聖人です。
 
 
 
 
 
 

●サンプリング2

某所。
真っ白な空間の中央の壁。
ある聖人が書いたたくさんの言葉。

の、残りの3つの詩です。
 
 
 

誰だって 苦しんだり 怖い目に遭うために

生まれてきたわけじゃない

きみは どこへでも行けるのに

どうしてそんなところに

とどまっているんだい?
 

彼女は ぼくの弱点

彼女は ぼくの力の源

こんなすばらしいもの

ほかにはないよ
 

ふたりが 本当にひとつになれば

誰もまねできないような事が出来るんだ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Copyright Yoko・h


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